★★ 飛行兵 ★★ flugar, air services → 部隊一覧
空軍は獨立しておらず、陸軍の兵科の一つです。海軍は獨自の航空隊を持っています。
すべての航空部隊が1箇「飛行軍」にまとめられています。飛行軍は、戰略攻撃(重爆撃、護衛戰闘)、戰術攻撃(急降下爆撃、水平輕爆撃、觀測)、後方(輸送、捜索、救難)、防空(迎撃戰闘、高射砲兵、阻塞氣球)の機能を持ち、隷下に飛行師團以下の各團隊を持っています。他の地上軍にも、戰時には臨時編成の捜索飛行大隊を派遣します。
飛行兵の歴史は古く、前世紀初頭の氣球部隊から始まり、軟式飛行船、硬式飛行船、飛行機と進化してきました。飛行船は現在も、後方飛行部隊の主力兵器です。
編成は、空中勤務中隊(機付整備兵を含む)數箇、地上勤務中隊(保安、信號、兵器)、他兵科よりの配属部隊(警備歩兵、高射砲兵、土木工兵、輜重兵)から成る聯隊乃至獨立大隊を基本としています。高射砲兵は、野戰高射砲兵と同じです。
外國軍は、操縦士は将校または下士ですが、レミニア軍には上等兵パイロットが澤山います。
□重爆撃飛行兵 pez bombard flugar, heavy bombers
四發重爆撃機に搭乗して戰略爆撃を行います。大編隊を組み、敵地の奥深く侵入して、都市・工業地帯・交通施設を爆撃・破壊します。敵戰闘機の迎撃は、上下左右前後に針鼠のように備え付けた機關銃で撃退します。對空射撃は、高々度飛行を保つ事により被彈を避けます。それでも生還率が低く、最も危險な兵種です。
かっては飛行船による高高度静謐戰略爆撃を行う部隊がありました。しかし驅逐飛行機の上昇性能が向上し、有効な戰果を挙げる前に敵地上空で撃墜されてしまうので癈止され、爆撃飛行船は輸送・救難・哨戒に轉用されました。
歴史上の飛行船爆撃
↓渡洋侵入
↓敵首都晝間爆撃
↓都市薄暮爆撃
↓被彈炎上
↓空中爆發(高度上昇機能に優れた驅逐飛行機の迎撃に依り損害増大)
↓墜落
□輕爆撃飛行兵 et bombard flugar, light bombers
双發輕爆撃機に搭乗して戰術爆撃を行います。水平精密爆撃は、命中精度が低く、陸軍では爆彈以外の物資や宣傳ビラ投下などに用いられています。
□急降下爆撃飛行兵 vertik bombard flugar, dive bombers
單發爆撃機に搭乗して戰術爆撃を行います。近年、新たに發達した兵種で、對地爆撃の精度が良く、地上部隊の直接支援任務に缺かせません。砲兵の援護砲撃が届かない局面で、砲兵の代わりをします。また、海軍でも、艦船攻撃に有効であると認められ整備が進んでいます。急降下爆撃機は、その攻撃姿勢から「かいつぶり」の渾名で呼ばれます。
□重驅逐飛行兵 pez destruad flugar, heavy destroyers
重戰闘機に搭乗して、爆撃機の護衛を行います。その長い航続距離を生かして、國境線・海岸線の哨戒・迎撃任務にも就きます。
□輕驅逐飛行兵 et destruad flugar, light destroyers
輕戰闘機に搭乗して、強行偵察と敵機の驅逐を行います。特に敵戰闘機との格闘は、非常な技量を要します。中世の騎士さながらの空中戰闘は、飛行兵科の華です。
□重觀測飛行兵 pez observad fluar, heavy observers
重觀測機に搭乗して、敵状の遠距離偵察を行い、寫眞を撮影します。長距離を飛行するので、敵機に捕捉されやすく、損耗率の高い危險な兵種です。
□輕觀測飛行兵 et observad flugar, light observers
輕觀測機に搭乗して、敵状の近距離偵察・捜索・彈着觀測・聯絡輸送を行います。戰時には地上の軍司令部に捜索飛行隊を派遣し、情報参謀を乗せての敵状偵察、砲兵觀測将校を乗せての彈着觀測、司令官・幕僚の輸送、通信筒の投下、ビラの散布、などに從事します。この兵種の活躍によって、地上部隊は飛行兵の活躍を目の當たりにします。輕觀測機は小型で快速、離着陸距離が短く、平坦なところなら道路・野原など、どこにでも舞下ります。地上近くを飛行するので、敵の機關銃により撃墜されることも多く、輕爆彈と機關銃によって自衛します。
□輸送飛行兵 tranport flugar, tranporters
大型硬式飛行船と大型輸送機に搭乗して、大量空中輸送を行います。また降下獵兵部隊のために滑空艇(グライダー)の操縦も行います。
□救難飛行兵 saveldangher flugar, rescuer
輕觀測機・小型飛行船・氣球などに搭乗して、地上の遭難者を救助します。特に山嶽や湖沼など飛行機の近寄りがたい地形では、飛行船が活躍します。
《飛行兵の特徴》
飛行兵の花形は空中勤務者です。厳重な選抜と訓練を經るので貴重な人材として厚遇されます。上等兵であっても将校並の空中勤務手當が加給されます。半數程度が下士志願をし修練を積んで優秀な飛行機乗になります。除隊者は民間航空に迎えられ優遇されます。
地上勤務者も其れなりに除隊後の就職が有利であるから、飛行兵科は大變持て囃されます。然し一旦戰争になると其の損耗の激しさは甚大で、殊に驅逐機や爆撃機の乗員の生還率は一割程度です。