各部・補助兵力を解説します。
★★ 各部 ★★ department
【經理部】intendant department, intendance department → 部隊官衙一覧
陸軍省
經理學校
スドフィーノ嚮導製麺麭廠
スドフィーノ嚮導屠獸廠
スドフィーノ嚮導給養部
□主計 intendant, paymaster
軍隊の勘定役です。豫算を管理し、現金・有価證券の出納をします。糧秣・被服の供給もします。どの部隊・司令部にも主計がいて、その人の署名が無いと豫算からお金が出ません。部隊の經理委員・糧秣委員・被服委員には、必ず主計が委員の一人として入っており、財布の紐を握っています。人馬の食糧と被服・装具は主計が戰線の背後に倉庫を設けて途切れることなく配給します。
方面軍經理部長として主計監(少将相當官)、軍經理部長として一等主計正(大佐相當官)、師團經理部長として二等主計正(中佐相當官)、旅團司令部付として三等主計正(少佐相當官)、聯隊付として一等主計(大尉相當官)、大隊付として二等主計(中尉相當官)が配属されます。經理部長の部下には、部員として一等主計正〜二等主計が1〜2名付きます。さらに計手(下士相當)が實際の簿記や現金出納の事務をこなします。
陸軍全體の財布の紐は、陸軍省經理局長である主計總監が握っています。また陸軍省の外局として、軍需品を調達・保管・加工・修理・配給する補給本廠と各種の補給廠があり、これらも主計監や一等主計が廠員となって運營します。
□炊事 kuirist, cook
軍隊のコックも經理部の所属です。准士官(上等炊事長)・下士卒(一〜三等炊事長・炊事手)からなっており、高等司令部付の炊事長は晩餐會の調理を取仕切り、たいへん腕が良いので評判です。
中隊に炊事手(上等兵相當)、大隊に三等炊事長(伍長相當)、聯隊に二等炊事長(軍曹相當)、旅團司令部に一等炊事長(曹長相當)、師團以上の高等司令部に上等炊事長(特務曹長相當官)が配属されており、主計の指揮下に入っています。各中隊より皿洗やジャガイモの皮剥などの下働をするために、兵科の兵卒が炊事卒(一〜二等卒)として出てきます。
煙突を立てた四頭立ての野戰炊事車は有名です。今は馬の代わりに大抵の部隊では自働車となっています。中隊や部隊本部、司令部に1臺づつあって、輜重兵の御者(運轉手)と助手(運轉助手)が附き、炊事長や炊事手が搭乗して、部隊の行軍に随伴します。
□縫工 kudrist, tailor
被服の修繕・加工をする裁縫師も經理部の所属です。部隊の被服工場で、兵隊の服や装具(革製品を除く)の継ぎを當てたり、縫い直したり、染め直したりします。階級章や徽章類の管理もします。毒瓦斯が實用になると、防毒面も擔任範囲となりました。
各中隊から縫工卒(一等卒相當)が1名でて、被服工場の縫工場で働きます。大隊には三等縫工長(伍長相當)、聯隊に二等縫工長(軍曹相當)がいます。縫工長は靴工長以下をも指揮監督します。
□靴工 shufarist, shoemaker
軍靴の修繕・加工をする靴職人も經理部の所属です。靴ばかりではなく、皮革製品なら何でも扱います。部隊の被服工場で、軍靴・革帯(ベルト)・背嚢など皮革製品の修繕や、古くなった軍靴を上靴(スリッパ)に加工します。乗馬用の拍車の管理もします。
各中隊から靴工卒(一等卒相當)が1名でて、被服工場の靴工場で働きます。大隊には靴工手(伍長相當)、聯隊に三等靴工長(軍曹相當)がいます。
□從卒 servul, servant
将校准士官の私費で雇う召使ですが、形の上では經理部の所属となっています。 → top
陸軍省
軍醫學校
フランチェスカ嚮導衛生隊
□軍醫 kracist, surgeon
軍隊のお醫者さんです。傷病兵の治療はもちろん、飲水や食事に黴菌が付いていないか、兵隊さんの寝臺に蚤や南京蟲が活躍していないか、浴場や厠(トイレ)がいつも掃除されているか、など衛生管理もします。
毎年の徴兵検査では、醫務官として、頑丈で兵隊向きの若者を選抜します。志願兵の健康診断もします。新兵が入隊すると、入隊當日に健康診断をし、病氣になっている新兵は「即日帰郷」(除隊)させます。
毎日、「診察喇叭」が鳴ると、各内務班から傷病兵が營庭の端っこにある平屋建ての醫務室にやってきます。診察室で、隊付軍醫の診察を受け、輕い者は内務班で休養します。「練兵休」(教練を休んで見學や、内務班の雑用をする)や「就寝」(内務班の寝臺でおとなしく寝ている)などがあります。怪我人は治療室で、繃帯の交換をしたり藥を塗ってもらったりします。藥局で藥を無料でくれます。重症者は、休養室の寝臺に寝かされて、入院生活となります。手におえないのは、「衛戍病院」に送ります。
衛戍病院は、各駐屯地に必ずあって、駐屯部隊や司令部の軍醫が交代で勤務します。院長は駐屯地の中で最先任の軍醫が兼務します。看護兵や看護長も皆んな兼務者で、軍属だけが専任です。軍属には看護婦や藥劑師、齒科醫、炊夫など必要な人がいます。ここは、入院も手術もできます。數箇聯隊が駐屯するところでは、大病院が建っています。1箇聯隊しか駐屯していないところでは、こじんまりとした小病院が建っています。
戰闘になると、隊付の軍醫は、部下の看護兵や擔架卒を指揮して、負傷兵の収容と應急處置に専念します。大隊付軍醫は、彈丸の飛んでこない安全な窪地などに「傷兵溜」を設けて負傷兵を集め、應急處置を施しながら、負傷程度を診断し、カードに書込み、これを負傷兵に括付けて、後方に退らせます。獨りで歩ける者は自力で後退し、歩行困難な者は擔架に乗せて擔架卒が運びます。聯隊付軍醫は繃帯所の開設が遅れている時や、繃帯所までの距離が長い場合には、手持の軍醫部員で部隊後方に假繃帯所を開設し、後退してきた負傷者を収容して、負傷程度を再度診断し、必要な應急處置を施します。輕傷者はここで休養した後、再び戰場に出かけます。重傷者は患者輸送自働車で後方に運びます。軍衛生隊付軍醫は戰區の後方に繃帯所(器材・要員は衛生隊の編成に含まれている)を開設して、後退してくる負傷者を受入れます。野戰移動外科病院の機能があり、開設・撤収が素早くできて、前線の移動に随伴します。治療できる負傷者は、ここに留め、重傷者はさらに後方の野戰病院に急送します。野戰病院は各科の軍醫を揃えており、たいていの治療がここで出来ます。治療を終えた負傷者は、さらに後方兵站地區の兵站病院に轉送され、療養生活に入ります。よほど重症であるか、または特別の治療が必要な傷病兵は、内地の豫備病院に送還されます。前線が移動していくと、豫備野戰病院が進出してきて新たな野戰病院となります。最後尾の野戰病院は撤収して器材と要員だけの豫備野戰病院となります。
陸軍省醫務局長(軍醫の總元締)に軍醫總監がいます。方面軍軍醫部長として軍醫監(少将相當官)、軍軍醫部長として一等軍醫正(大佐相當官)、師團軍醫部長として二等軍醫正(中佐相當官)、旅團司令部付として三等軍醫正(少佐相當官)、聯隊付として一等軍醫(大尉相當官)、大隊付として二等軍醫が配属されます。軍醫部長の部下には、部員として一等軍醫正〜二等軍醫が1〜2名付きます。さらに看護長(下士相當)が助手として患者受付、診断簿(カルテ)の記載・整理、應急處置や手術助手、調劑、患者看護など實務をこなします。
□看護 flegist, para-medical staff
軍醫の助手として看護長・看護手が實務を切盛します。
小隊に看護卒(一等卒相當)、中隊に看護手(上等兵相當)、大隊に三等看護長(伍長相當)、聯隊に一等・二等看護長(曹長・軍曹相當)、旅團司令部に一等看護長(曹長相當)、師團以上の高等司令部に上等看護長(特務曹長相當官)が配属されており、軍醫の指揮下に入っています。このほかに野戰病院や衛生隊に擔架卒が附属しています。
繃帯嚢(藥品鞄)を肩から懸けた、白い襟章の看護兵は、兵隊どもから頼りにされますが、なんにでも赤いヨードチンキを塗るので、「赤チン」「ヨーチン」と呼ばれます。
内地の衛戍病院には、軍属(非戰闘員)の看護婦(兵卒相當)、看護婦長(下士相當)、看護監督(将校相當官)がいます。脳病科には力持の看護長・看護手・看病夫を揃えています。また看護兵が不足している病院では、軍属の陸軍看護婦が勤務しています。
戰争になると、後方の兵站病院・病院船・病院列車・病院飛行船、内地の臨時病院などの看護婦不足を赤十字社の看護婦チーム(婦長1、看護婦20、書記1)が補います。女子修道院の修道女も臨時看護婦として参加します。傷病兵と看護婦は、すぐに仲良くなって、退院後に、たいてい結婚してしまいます。 → top
□藥劑官 apotekist, pharmacist
衛戍病院・兵站病院・臨時病院・病院船・病院列車・病院飛行船の藥局は、藥劑師(尉官相當官)が取仕切ります。また病院の經理は、主計に藥品の知識が無いので、主計のする仕事は藥劑官が代りをします。
また陸軍省醫務局藥劑班・衛生材料廠の幹部は、藥劑官が任命されます。防毒工兵大隊には、水質檢査・解毒作業のために藥劑官が多數配属されます。
□磨工 apotekmetiist, pharmacy assistant
藥劑官の助手(准士官下士卒相當)です。
病院の經理助手として、帳簿を付け、衛生材料(藥品と繃帯・手術具などの治療用品、松葉杖・義肢など装具、擔架・寝臺・天幕など備品)の取揃えと管理をします。また藥局で、藥の加工・調合・包装・配給などもします。磨工の「磨」とは、昔は藥材を藥研(やげん:藥草などの薬材を細かく砕く臼)で磨り砕いていたので、その名が附きました。防毒工兵部隊にも多數が配属され、毒瓦斯兵器の整備などを擔當します。 → top
南洋獨立守備隊
ミネアフォント第10軍樂隊
ベツルシア獨立守備隊
リチカムプ第11軍樂隊
第1軍
レオニア第1軍樂隊
第2軍
ローテンブルク第2軍樂隊
第3軍
アクヴェンダン第3軍樂隊
第4軍
ジェラール第4軍樂隊
第5軍
ノヴパペルニア第5軍樂隊
リゾネシア軍
リズノルダ第7軍樂隊
エリシア軍
ヴォヤジフィデラ第8軍樂隊
遠東駐屯軍
天津第9軍樂隊
ワイトニア軍
ドラカモント第12軍樂隊
檢閲總監部
歩兵學校
クズトフ嚮導軍樂隊
喇叭教育隊
□軍樂部員 muzikist, musician
軍樂隊の指揮者・樂師です。
軍歌、行進曲、一般の曲目、なんでもこなします。全員が志願兵で、毎日、演奏訓練をしているので、たいへんレベルが高く、除隊後も樂師として活躍します。
戰争になって動員で、野戰軍樂隊が編成されると、在郷の豫備役・後備役兵を召集します。それでも足りない時には、民間の音楽家を臨時召集します。きのう酒場でクラリネットを吹いていたあんちゃんや、劇場でトロンボーンを吹いていたおっちゃんが、臨時召集されて、今日は軍樂隊で演奏行進、ということもあるのです。
軍樂隊は、各軍に必ずあります。機動軍には騎馬軍樂隊があります。それぞれ獨特のレパートリーを持っています。得意な曲を集めたレコードも頒布されています。面白いのは、民間から依頼があると、有料で出張演奏をすることです。式典はもちろん、園遊會や夜會、街頭行進など、なんでもこいです。専用の自働貨車(トラック)に乗って驅けつけます。
軍樂隊長として三等軍樂正(少佐相當官)、指揮者として一等〜三等樂長(大尉〜少尉相當官)が配属されます。軍樂隊の士官は全て下士出身です。樂師として上等〜三等樂手(准士官・下士相當)が、それぞれのパートを受持って演奏します。おおまかに、金管、木管、打楽器に分れます。軍によっては、これに弦楽器、歌唱、舞踏など特殊なパートを加えます。通常は半小隊編成(25人)で演奏しますが、小隊編成(50人)・半中隊編成(100人)・中隊編成(200人)もあります。
奏樂のない時には、高等司令部附として事務に從事します。
軍楽隊の士官には、各地の民謡を採譜したり、編曲・作曲をこなす人が大勢いて、音樂界に一大勢力を形成しています。 → top
騎兵第1師團
第1兵器大隊
騎兵第2師團
第2兵器大隊
陸軍省
兵器學校
嚮導兵器大隊
□兵器部員 ordnanc stab, ordnance staff
兵器部専属者はおらず、各兵科将校のうち適任者(兵器いじりが好きな者)が兵器部員として臨時に勤務します。
部隊本部・各級司令部に兵器掛がおり、兵器管理(保管・配給・修繕・加工・廃棄・新品の調達など)のほかに、兵器委員の協力を得て、兵器の改良・新兵器の導入・運用の研究などもします。
戰争になると、兵器部員は彈藥補給・兵器修繕に大活躍します。敵の遺棄した兵器を鹵獲収集するのも重要な仕事です。兵器部員で編成する兵器大隊は戰闘中に前線に進出して故障兵器の修繕・回収に從事します。
方面軍兵器部長として少将、軍兵器部長として大佐、師團兵器部長として中佐、旅團兵器掛として少佐、聯隊兵器掛として大尉、大隊兵器掛として中尉が任命されます。兵器部員には、上等工長(特務曹長相當官)・工長(下士官相當)・工手(上等兵相當)が實際の作業擔當者として付きます。
□銃工 pafil forghist, gunsmith
銃と白兵(刀劔類)の修繕をする武器職人です。短銃、小銃、銃劔、軍刀はおろか、機關銃、擲彈筒、歩兵砲、歩兵戰車も一通り扱います。
歩兵部隊では、中隊に銃工手(上等兵相當)、大隊に三等銃工長、聯隊に二等銃工長が付き、上等工長(特務曹長相當官)の指揮で作業に從事します。
歩兵以外の部隊では、その兵科兵種の持つ小火器の數により、銃工の數が増減されます。
□鍛工 forghist, canonsmith
大砲の修繕をする鍛冶職人です。主に砲兵部隊に多く配属されています。
□火工 pulvist, powderer
彈藥(彈丸と火藥)を扱う職人です。藥莢に火藥を詰めたり、大口径砲用の藥包を作ったりします。また、工兵の使用する爆藥の用意もします。主に砲兵・工兵部隊に配属されています。
□木工 charpentist, carpenter
もとは大砲の木製車輪の修繕をする車大工でしたが、護謨タイヤ式金属車輪となってからは、専ら車體修繕屋さんとなっています。主に騎兵・砲兵・工兵部隊に配属されています。
□鞍工 selist, saddler
鞍や鐙を修繕する馬具職人でしたが、機械化に伴う乗馬部隊の減少により、仕事が暇になって、觀測器具の修繕のほうが本職になりました。主に騎兵・砲兵部隊に配属されます。
□電工 elektrist, electrician
電氣器具ならなんでも修繕する電氣屋さんです。信號機器も扱います。主に工兵部隊に配属されます。
□機工 mekanist, mechanician
發動機の修繕をする機械屋さんです。その他の機械も扱います。自働車輌を持つ部隊には必ず配属されています。 → top
陸軍省
獸醫學校
カーメンスキイ嚮導病馬廠
カーメンスキイ嚮導軍犬隊
カーメンスキイ嚮導傳鳩隊
□獸醫 veterinar, veterinary surgeon
軍用動物のお醫者さんです。傷病動物の治療はもちろん、軍馬の去勢、食用動物の屠殺、傳書鳩や軍用犬の飼育・訓練もします。
また軍用動物の調達官として、軍馬補充廠を根拠地として全國から動物を買付ます。
かって獸醫部は獨立した部でしたが、軍の機械化が進展すると共に、規模を縮小し、兵器部の一部となりました。軍用動物も兵器の一種というわけです。しかし隊付獸醫は今も、軍馬・騾馬を大量に使用する獵騎兵聯隊、山嶽兵部隊、後備部隊、國民兵部隊にとってなくてはならない配置です。
戰闘になると、隊付の獸醫は、部下の蹄鐵工長を指揮して、負傷動物の収容と應急處置を行います。負傷動物は戰闘後に後方の病馬廠に後送して治療します。また、戰闘行動中の落鐵(蹄鐵が外れる)などを處置し、缺員となった動物の補充をおこないます。現地における動物の徴發も指揮します。
方面軍兵器部付、軍兵器部付、師團兵器部付、乗馬旅團(獵兵もしくは山嶽兵)司令部付として獸醫正(佐官相當官)、その他の旅團司令部付、乗馬聯隊付として一等獸醫、乗馬大隊付として二等獸醫(中尉相當官)が配属されます。獸醫正の部下には、部員として一二等獸醫が1名付きます。さらに蹄鐵工長 (下士相當)が助手として實務をこなします。
特殊な獸醫部隊としては、屠獸廠(食用動物の飼育と屠殺・食肉製造)、信號工兵大隊の傳鳩掛(傳書鳩の飼育と訓練)、獵兵大隊の軍犬掛(軍用犬の飼育と訓練)があります。
□蹄鐵工 hufferist, horseshoer
軍馬の蹄鐵と金属製馬具を製造・修繕する鍛冶職人です。拍車や馬車の金属部品も扱います。
また獸醫の助手として、軍用動物の治療も行います。
乗馬部隊では、中隊に蹄鐵工手(上等兵相當)、大隊に三等蹄鐵工長、聯隊に二等蹄鐵工長が付き、上等蹄鐵工長(特務曹長相當)の指揮で作業に從事します。
乗馬部隊以外では、その兵科兵種の持つ軍用動物の數により、蹄鐵工の數が増減されます。
□馬卒 chevalul, stableman
乗馬本分の将校准士官に1名宛附属する雑卒で、乗馬の轡取りと世話をします。輜重輸卒ないし輜重助卒から選抜されます。機械化された昨今では、乗馬本分者も専ら自働車に乗るため乗馬を持たず、自働車運轉と整備が仕事になりつつあります。 → top
□法務官 jurist, judiciary
軍の判事・檢事です。
文官なので軍服を着ず、背廣姿ですが、法廷に出る時には法服(ガウン)を纏います。從軍服もあります。
陸軍省法務局長・軍法務部長として勅任法務官(将官相當官)、師團法務部長として奏任法務官(大佐相當官)が配属されます。
法務局長・法務部長のもとに、局員・部員として必要な奏任法務官(佐官相當官)・法務官補(尉官相當官)が付き、裁判事務を擔當します。軍法會議の陪席判士(陪席裁判官)や檢察官として出てくるのは、これらの部員です。
□録事・警査 sekretari, judicial secretary; gard, court guard
録事(尉官准士官相當官)は、判任文官で、軍法會議の書記です。判士長(裁判長)の命令により裁判に必要な書類を調製し、法廷を管理します。文官ですから、軍服は着ず、普段は背廣ですが、從軍服もあります。
警査(准士官・下士卒相當)は、雇員で、軍法會議の警備員です。また軍法會議附属の拘置所の看守として、容疑者の収容・監視にあたります。制服は軍服ではなく、看守服と同じです。
□典獄・看守・刑吏・刑具工 provos, warden; gard, gaolar; ekzercist, executer; punilist, chainsmith
典獄(大佐〜少佐相當官)は、奏任文官で、陸軍監獄長です。軍司令部ひとつにつき、ひとつの監獄が設置されています。文官ですから軍服は着ず、平服です。
看守長(尉官准士官相當官)、看守(下士卒相當)は、陸軍監獄で懲治卒の収容・監視・教育にあたります。司法省の看守と同じ制服です。
刑吏(少佐〜少尉相當官)、刑吏助手(准士官〜上等兵相當)は、陸軍監獄で懲治卒の懲罰・身體刑執行にあたります。刑具工は刑具・戒具の製造・修繕を行います。司法省刑吏・刑具工と同じ服装です。 → top
★★ 補助兵力 ★★ extra force
【護郷軍】heym arme, territorial regiments勅許を得て領主や都市が組織する私設部隊で、公共施設や民間の警備を請負います。正規軍より武装の劣る治安部隊ですが、警察力の薄弱な邊境や殖民地では、盗賊團、密輸團、その他不穏分子の討伐に活躍します。幹部には正規軍除隊者が多く、また5年間勤続すれば国籍を取得できるので外國人移民が標準語習得を兼ねて入隊してくるのが特徴です。編成は旧式で、軍装も部隊ごとに異なり、隊員の入隊基準も厳しい条件のある古い有名聯隊から、誰でも入れてしまう邊境の貧乏聯隊まで様々です。軍司令官の指揮下にあり、戰時には義勇隊の基幹兵力となります。
戰時に市町村が組織し、各戸から廻り持ちで當番を出して對空監視・消防・夜警の補助をします。自警團とも云います。
戰闘地域となった聯隊區司令部が召集する自衛部隊で、護郷軍を基幹として義勇兵役應召者・その他の志願者をもって編成します。避難民の誘導・護衛、野戰築城作業補助、敵軍兵站線の襲撃・破壊などを行います。 → top
歴史上の義勇兵
↓戰闘に参加する義勇隊
敵行李襲撃と捕虜奪還